イメージスケールは「枠組み」の中の全てがイメージの決定に影響します。
その「枠組み」というのがわかりにくいので、を例に出して説明します。手元にある「白い花柄のコップ」を思い浮かべてください。
「白い花柄のコップ」のイメージは大分類ロマンチックに属します。では「コップとコップが置かれている木の机」となると印象が変わってきます。おそらく大分類ロマンチックとナチュラルの間くらいにまでイメージが移動することがわかると思います。「枠組み」が必要と言ったのはこういうことです。枠組みがなければ無限に広がってしまうので分類ができなくなってしまいます。
言葉で説明すると難しいのですが、実際にやってみるとわかると思います。様々な物をイメージスケールに分けました。イメージスケールの仕分けにもっとも影響するのは目立つもの(主役)、面積の多いものになります。
主役が誰か・主役の動き・衣装・背景の色・質感・素材がもっとも影響します。それぞれの写真を分類してみました。大きくは外れていないと思いますが、皆さんもネットの画像でやってみてください。

人物別
主役が誰かによって印象は大きく変わります。人間は人間に1番興味を持っています。人間を描く限り、ほぼ確実に人間が主役になると思います。
では人間を分類してみます。枠組みは人だけです。衣装や背景、写真の印象は考慮していません。
女の子はロマンチック
大人の女性はエレガント
若い女性カジュアル
壮年の男性はダンディ
大きくは間違っていないと思います。

動作別
次は動作のみに枠組みを変えてみます。
資料を見てください。
言葉でうまく説明はできませんが、大きくは間違っていいないと思います。
決めた方法は言葉で伝えるには手間がかかり過ぎてしまいます。
言葉でうまく説明できないことを言語化できる。
イメージスケールはこういうノンバーバルコミュニケーションのような言語化しにくいものにとても強いです。私がビジュアルイメージスケールをオススメしているのはこのことも関係しています。
ビジュアル作品において、ノンバーバルコミュニケーションは必ず出てくると思います。言語イメージスケールでイメージを共有できれば、スムーズに相手に伝えることができるようになります。

衣装別
次は衣装のみに枠組みを変えました。
衣装は材質、色、着方など、様々な要因でイメージが決まります。

マチエール別
次はマチエール(質感)に枠組みを変えました。
キメの細かさ、材質、色、経験など様々な要因で言語イメージスケール上の位置が決まります。
様々な例をあげました。これは日頃からできるので手近なものに枠組みをつけて分類してみてください。
最初は言語イメージスケールの画像を見ながらで構いません。
そのうち、見なくても仕分けできるようになると共に、世界の見え方が変わってくるのを実感すると思います。
枠組みは色々あります。上記の他に点・線・タッチ・構図・シェイプ・光線・余白・アングル・変化率・フォントなど
枠組みと言っていましたが、勘の良い方はお気づきだと思いますが、様々なものを枠組みをつけて分類していくと、いつしかその枠組みはフレームに変わります。枠組みがフレームになれば、ビジュアル(作品)をイメージスケールを使って分類できるようになります。
次は私の写真を使ってビジュアルイメージスケールの実践をしていきます。