
単色イメージスケール
単色の持つイメージを言語イメージスケールに並べました。円状の線は同じトーンを結んだ線です。
この表の見方を説明するために、例を出して説明します。
表の左側の①がR赤のVビビットトーンです。
①の持つ印象は大分類カジュアルのトーンの中でほがらかな、陽気なという印象を持つ色ということになります。
①の持つ印象は大分類カジュアルのトーンの中でほがらかな、陽気なという印象を持つ色ということになります。
基本的には彩度が高ければ横軸に大きく広がる。明度によって上下の高さが決まります。だからVpトーンは1番上、Dgrトーンの色は下に位置しています。
表の中の点線が白〜グレー〜黒白〜グレー〜黒のイメージの推移を表しています。
点線の推移を見ると、白、黒は元々クールな印象を持っており、弓状の形状を示します。
このそれぞれの単色の位置はイメージスケールを駆使して作品を作るのにとても役立つ情報なので、覚える必要があります。
この点線を中心に、トーンごとに単色は輪状に広がっています。その形は3次元の色立体図と同じです。その形を思い浮かべ、言語イメージスケールに当てはめていると考えてください。
しかし、全てを覚えるのは難しいと思います。次に示した図でわかりやすく説明します。

Rの単色イメージスケール
左図は言語イメージスケール上にRの単色のみを抜き出しました。そこにトーン図を合わせてみます。
トーン図の配置がかなり近い精度でイメージスケール上の分布に合うことがわかると思います。
他の色相は白〜グレー〜黒の線を中心に円を描くように分布します。
①ビジュアルイメージスケールの最後にビジュアルイメージスケールは元々、「色のイメージ」を言語化するために開発されたとお伝えしました。
言語イメージスケールのそれぞれの言葉の配置は3次元の色相環の形から決めています。だから、色のトーン図と言語イメージスケール上の単色の分布の形が合うのだと思います。仕組みを理解すれば、とても整理され、わかりやすく作られているのがわかります。
言語イメージスケールのそれぞれの言葉の配置は3次元の色相環の形から決めています。だから、色のトーン図と言語イメージスケール上の単色の分布の形が合うのだと思います。仕組みを理解すれば、とても整理され、わかりやすく作られているのがわかります。
カラーイメージスケールを理解するために、重要な点なので、わかりやすい図を使ってもう一度説明します。

言語イメージスケールの中の色は、それぞれの色のsoft(明るさ)hard(暗さ)具合、暖色か寒色によって上下左右が決まってきます。
左図のVビビットトーンが最もわかりやすいので例として出します。①R,②RY,③Y,⑩RPの暖色はスケール上、左側に。⑥BG,⑦B,⑧PBの寒色はスケール上、右側に。④GY,⑤G,⑨Pの中間色は真ん中に位置します。
①R,②RY,③Y,④GY,⑤G,⑩RPの色は明るめなので上側、⑥BG,⑦B,⑧PBは暗めなので下側に位置しています。
Vビビットトーンは彩度が高いため、大きな輪になっています。
グレーの点線を中心に、それぞれのトーンの明度と彩度によって輪の大きさが変わります。そのため、VpやDgrトーンはそれぞれの明るさの高さに位置し、輪が小さくなっています。
ここまで理解できれば、ほとんど覚えることは終わりました。
次に言語イメージスケール上での印象の変わり方を説明します。

これまでの説明で言語イメージスケールと単色の関係を理解できたと思います。
もし、不明点があれば繰り返し①イメージスケールの説明から戻ってみてください。
ここまでを理解できた方はもう少し話を進めていきます。
例として左図の⑨P紫色を例に出して説明します。
⑨の色で塗られた絵を思い浮かべてください。
⑨の持つ印象はクラシックのトーンの中で「味わい深い」、「古風な」という印象を単色で持つということになります。
つまり、ビビットな紫は大分類クラシックの印象を持っているということになります。(別の印象も当然あるとも思いますが、今はそれを受け入れてください)
では、ビビットな紫をメインに使用した場合、他のイメージを表現するにはどうしたらいいでしょうか。
答えは「別の要素を加える」ということです。
例えば、別の色を加える、質感を変えてみる、グラデーションを加えるなど、
様々な方法が考えられます。
ここでは色を加えるという方法でイメージを移動させてみます。
資料を見てください。
⑨で塗られた絵に黒を加えると下方向
白を加えると上方向
青を加えると右方向
赤を加えると左方向に移動します。
大きく動かしたければ、画面の中の⑨の面積を減らせばいい。
このようにイメージは動いていきます。
実際は絵に描かれているもの全てがイメージに影響します。
ここまでを理解できた方はビジュアルイメージスケールをほとんど理解できたことになります。あとは今まで覚えたことの応用で考えていくことができます。
ビジュアルイメージスケールは感覚的で曖昧なイメージを言語化できるので、他の人とイメージの共有ができる。これが1番の利点だと考えています。色によるイメージの表現ができるから、何を伝えたいのかを画の中に込めることができます。カラーイメージスケールを理解したことで、このことを理解できたのではないでしょうか?
ここからは、色だけでなく他の種類のイメージスケールについて説明していきます。更に理解を深めていけば、冒頭でも挙げたことをできるようになっています。
自分らしさを保ったまま幅の広い作品作りができる。作品の方向性を明確にできるから、その方向に極端な表現ができる。客観性を保ったまま作品作りができる。マスターしてしまえば綺麗・かわいいものからかっこいい・シックなものまで幅広い作品を作ることができます。知っておくと今後の作品作りに長きに渡って重宝します。
更にイメージスケールを多くの人が理解したならば、以下の点についても納得していただけると思います。
スタッフ間のイメージの共有ができ、準備がスムーズに進む、クオリティも上がる、予算も削減できる
システム化されているので、安定してこれらの強みを活かすことができる。
ビジュアルイメージスケールのシステムに則れば、他スタッフとイメージを高い精度で共有できるので、準備もスムーズに進みます。更に途中の修正も可能です。
もう少し、資料を読んでいただき、理解を深めた上で実践してみでください。
もし、この先の説明でわからない部分があれば、また①イメージスケールから戻っていただくと、更に理解を深められると思います。
次は色以外のものでイメージスケール上どこに位置するかを説明していきます。